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学研 ラジホーンＧＴ‐０５（免許不要機種）2023.02.03 更新
学研のラジホーンシリーズで、玩具のトランシーバーとしては、最上位の機種となります。
型番で、この上位にあたる GT-06 や、CB-300 は、合法CB機となります。
送信・受信のOSCは、3rdオーバートーン水晶発振です。
受信は、IFが 455KHzのシングルスーパーヘテロダインとなります。
改造に使用する水晶は、送信が 28.355MHzの場合だと、受信は、27.900MHz 又は、28.810MHz になります。
水晶の発注 ⇒ 特注水晶の発注先
【 お手軽改造の場合 】
28MHz帯の水晶を取り付けて、各部コイルコアの調整で完了となります。
ただし、アマ機として、TSSなどの保証認定が通らないと思われます。
使用方法としては、他局に迷惑が掛からない条件で、自己責任での運用になります。
【 受信調整 】
送受信の調整時は、ロッドアンテナを全部伸ばして、障害物の少ない広い場所で調整します。
RX初段同調＆Mixコイル 〜 RX-IF1 〜 RX-IF2 の順で
感度が最大になるように調整します。
IF部に 455KHzのフィルターがありません。
選択度は、かなり悪く、近くの周波数で運用している局があると、被り込みます。
Es時に、たくさんの局が出ている場合などでは、実用になりません。
【 送信調整 】
送信は、TX-OSCのコイルコアを、出力が最大になるように調整します。
ファイナル基板を追加してある場合は、ファイナルのコイルコアも、出力が最大になるように調整します。
２ステージ化 改造後の出力は、50mW 前後となりました。
外部アンテナ端子を増設する場合は、アンテナ短縮コイルの手前から引き出します。
【 内部の画像 】
スピーカー兼用マイクではなくて、 コンデンサーマイクが採用されています。
ロッドアンテナの手前には、アンテナ短縮コイルも接続されています。
下の画像は、改造する前のオリジナルとなります。
【 基板内部の画像 】
現状の送信部は、TX-OSCに、直接振幅変調をかけています。
つまり、送信部のRF回路が、1ステージだけとなっています。
（ 改造前の基板です。） 改造する場合は、黄色いブザーSWと、銅色の接触板は、取り外して下さい。
【 保証認定を通す為の改造 】
TX-OSCの後に、ファイナル部を追加して、2ステージに改造します。
ファイナルのトランジスタに、コレクター変調をかけるように改造します。
（ 下記は、改造完了後の基板です。）
【 送信回路の 2ステージ化改造 】
下記は、改造前の系統図です。
TX-OSCに、振幅変調をかけている1ステージの構成です。
下記画像 赤枠□のように、TX-OSCの後に、ファイナルを追加します。
ファイナル部で、コレクター変調をかけるように回路を変更します。
水色線のように、TX-OSCとファイナルに、同時に振幅変調をかけるようにした方が
改造は簡単だと思います。
ファイナル部は、FCZ研究所の 50MHzAM 送信回路を参考にして
同調コイル部分を28MHzに置き換えて使用しました。
ネットを検索すると、参考になる回路は見つかると思います。
キャリブレーション 様 ⇒ 50MHz QRPp AM送信機
【 参考回路図 】
【 FCZ基板 参考配置図 】
使用するトランジスタは、2SC945や、2SC1815、及び同等品です。
ファイナル部は、あらかじめ組み立てておきます。
下記は、FCZ基板を使用した場合の組み立て例です。
ラジホーンシリーズは、回路図も公表されていません。
基板のパターンを追いかけて、回路を把握して改造して下さい。
【 改造の説明画像 】
改造箇所と、各部の説明です。
PTT-SW（受信時）⇒ �，鉢△�導通、�い鉢イ�導通
PTT-SW（送信時）⇒ �，鉢�が導通、�い鉢Δ�導通
送信時、TX-OSC には、＋9V電源が供給されます。
ファイナル基板には、変調トランスを通った＋9V電源が供給されます。
TX-OSCの出力は、ファイナル基板の入力に接続します。
ファイナル基板の出力は、PTT-SW（TX-RX アンテナ切替）に接続します。
※ 下記の画像で、トランスの記号を書き込んでありますが、この裏側にトランスがあります。
下記は、PTT-SW 部分を拡大した物です。
TX-OSC の出力と、ファイナル基板の入出を接続します。
ファイナル基板の出力を、PTT-SW（TX-RX アンテナ切替）に接続します。
写っているインダクタ 1R5 は、TX-Xtalの周波数補正用なので
考慮しなくて問題ありません。
ファイナル基板の出力部です。
画像右側の（−）部分で、ファイナル基板と、GT-05基板の電源−コモンを
接続しています。
変調トランスの2次側から出した配線を、RFC を通してから
ファイナル基板の電源に接続します。
ファイナル基板の詳細。
使用するトランジスタは、2SC1815 及び同等品などでも良いと思います。
写っているインダクタ 1R5 は、TX-Xtalの周波数補正用なので
考慮しなくて問題ありません。
ファイナル基板の詳細。
下記画像で、右側にある RFC と、セラミックコンデンサは、不要です。
（追加しなくても問題ありません。）
同軸アミ線がハンダ付けされている場所に、スピーカー線があります。（2022.12.11 追加）
２本の線を押さえてのハンダ付けが面倒だったので、スピーカー線は
移設しました。 元の場所でもＯＫです。
ファイナル部のコアを、外から調整できる位置にファイナル基板を取り付けました。
シグナルコール用のボタンは、使用しないので取り外してあります。
こんな細かい細工をしないと、調整が面倒なんですよね。
【 BNCコネクタ追加 ＆ 切替SW 】
基板から出ている 1.5D-2V 同軸ケーブルは、BNCコネクタに接続されています。
同軸の芯線のみを、切替SWに接続して、ロッドアンテナとの切替をしています。
ロッドアンテナでの使用時は、BNCコネクタに、何も接続しないで下さい。
アンテナ短縮コイルは、ロッドアンテナの付け根に移設しています。
機内には、十分なスペースがありますから、ローパスフィルター等を
内蔵させる事が出来ると思います。
アンテナ短縮コイルを移設した部分の詳細。
【 ファイナルを追加して ２ステージ化した、改造後の系統図です。】
系統図の上では、ローパスフィルターが追加されていますが、実際にはありません。
新スプリアスに対応させるには、FCZ研究所が、以前販売していた T型フィルターや
QRP用バンドパスフィルターの挿入などが必要になるかもしれません。
バンドパスフィルター ⇒ 28MHz BPF
バンドパスフィルターなどの資料があります。⇒ 自作のオアシス CYTEC JE1AHW 様。
BNCコネクターの出力に、LPF や、BPF を通してから、外部アンテナに接続する事も出来ますね。
玩具トランシーバーの改造は、遊びとして楽しめれば良いと思います。
【 スプリアス簡易測定のデータ 】
測定範囲 9KHz〜1GHz VBW 5KHz （ フィルター無し ）
かなり、スプリアスが出ています。
測定範囲 9KHz〜1GHz VBW 5KHz （ 外部バンドパス・フィルター有り ）
フィルターを入れるとスプリアスが、きれいに消えています。
測定範囲 9KHz〜100MHz VBW 1KHz （ 外部バンドパス・フィルター有り ）
スプリアスが出ている範囲の詳細。
基本波の搬送波電力より、約−60dBm も低いので、全く問題ありません。
下記は、「 20171126_新スプリアス JARD.pdf 」より引用して作成しています。
送信出力64.6mWの場合、スプリアスは、基本波の搬送波電力より31.1dB以上、
低い値であれば良いようです。
下記は、送信出力10mW時の例となります。
【 簡易的な送信出力の測定 】
アマゾンで販売していた、中華製のRF電力計を購入して見ました。
定格は、RF入力 0.1〜500MHz −75〜＋16dBm と言う物です。
電力計と、アッテネーターは、較正していません。
正確ではありませんが、目安にはなるかと思います。
GT-05 に使用する006P電池の消耗度によって、出力が変化しますが、50mW前後の出力でした。
画像では、18.1dBm なので、64.6mW の出力となります。
改造や、保証認定の申請などは、自己責任にてお願いします。
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