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ＰＬＬ式ＣＢ機 ２８ＭＨｚ改造水晶の周波数計算について
掲示板でも「右向け左」さんから質問がありましたので、
記載してみることにしました。
ＰＬＬ式の周波数の変更は、クリスタルシンセサイザー式のように、
単純な、足し算や引き算の考え方ではありません。
ここでは、クリスタルシンセサイザー式のような、親石水晶 ・ 小石水晶の組み合わせ
と言う考え方は、ひとまず忘れてください。
しかし、詳しい内容が分らなくても、周波数の変更は出来ます。
実際の改造に必要な部分を、下記に掲載します。
１階 (ＦＣＣ規格４０チャンネル) だけのCB機に、２階（＋40ch）を作るとします。
この場合、局発水晶の周波数に、２階 （＋40ch） 分の周波数 ０．４５０ＭＨｚ を足した
水晶に交換すれば良いと思いますよね。！！
ところが、その考え方だけでは、改造出来ない機種があります。
２階 や ３階 の切り替えスイッチが付いている無線機の場合は、
LoopOSC増設基板に付いている、局発水晶の周波数を参考にすると
どのようにしたら良いのかが判明します。
チェイサーやペガサスなど、地下 ・ １階 ・ ２階の水晶が付いている場合。
Loop OSC水晶は、地下（−40ch） 14.910ＭＨｚ、 １階（FCC正規40ch） 15.360ＭＨｚ、
２階（＋40ch） 15.810ＭＨｚ となっています。
この水晶間の周波数の差を見ると、０．４５０ＭＨｚずつ変化していますね。
このような機種の場合は、局発（ Loop OSC）の周波数変化が、ダイレクトに反映されるタイプです。
変化させたい分の周波数を足した水晶を作ればＯＫとなります。
チェイサーやペガサスの場合は、１６．６１０ＭＨｚの水晶を入れると、
１チャンネルが２８．２１５ＭＨｚで 、８チャンネルが２８．３０５ＭＨｚとなります。
【 計算例 】
1チャンネル 26.965MHz を、28.215MHz に変更する場合は、
28.215MHz − 26.965MHz ＝ 1.25MHz となります。
この1.25MHz を、LoopOSC水晶の周波数に足した物を特注します。
ペガサスの場合は、1階 15.360MHz ですから、これに 1.25MHz を足します。
15.360MHz ＋ 1.25MHz ＝ 16.610MHz となる訳です。
マルチモード�兇筌灰襯硲横娃娃娃庁悗覆匹両豺隋�
マルチモード�兇両豺腓蓮■嘘� ２０．１０５ＭＨｚ、２階 ２０．３３０ＭＨｚ、
３階 ２０．５５５ＭＨｚ となっています。
この水晶間の周波数の差を見ると、０．２２５ＭＨｚずつ変化していますね。
このような機種の場合は、動かしたい周波数の２分の１の値を、LoopOSC水晶の
周波数に足した物を作るようになります。
つまり、LoopOSCで動かした２倍の変化が、送受信周波数に現れます。
その他、参考までに
韓国製のＡＭ ・ ＳＳＢ １２０チャンネルＣＢ機を２８ＭＨｚに改造したときに、
局発水晶の周波数差が、０．１５０ＭＨｚと言う物がありました。
つまり、局発で動かした３倍の変化が、送受信周波数に現れます。
そんな物までありますが、良く調べれば分りますから、
何とかなりますよ。
１階用の局発水晶がない場合。
もともと、１階 (ＦＣＣ規格４０チャンネル) しかないＣＢ機に、LoopOSC基板を
増設して、２階を作った機種の場合について説明します。
１階分の局発水晶がないですよね。
このときの考え方ですが、ほとんどのＰＬＬ式ＣＢ機に付いている、１０．２４０ＭＨｚ
の水晶を基にして考える事が出来ます。
この場合、２パターンあります。
どちらに当てはまるかどうかは、簡単な計算をしてみれば、分ります。
( その１ )
LoopOSC基板に付いている、２階用の水晶が、２０．７０５ＭＨｚだった場合。
１０．２４０ＭＨｚを２倍した、２０．４８０ＭＨｚを、１階用の水晶周波数と考えて下さい。
１階 ２０．４８０ＭＨｚ、２階 ２０．７０５ＭＨｚ となりますね。
この周波数の差を見ると、０．２２５ＭＨｚずつ変化しています。
このような機種の場合は、動かしたい周波数の２分の１の値を、局発水晶
周波数に足した物を作るようになります。
つまり、局発で動かした２倍の変化が、送受信周波数に現れます。
( その２ )
LoopOSC基板に付いている、２階用の水晶が、１５．８１０ＭＨｚだった場合。
１０．２４０ＭＨｚを２で割ります。 ⇒ ５．１２０ＭＨｚとなります。
これを３倍した、１５．３６０ＭＨｚを、１階用の水晶周波数と考えて下さい。
１階 １５．３６０ＭＨｚ、２階 １５．８１０ＭＨｚ となります。
この周波数の差を見ると、０．４５０ＭＨｚずつ変化していますね。
このような機種の場合は、局発の周波数変化が、ダイレクトに反映されるタイプです。
変化させたい分の周波数を足した水晶を作ればＯＫとなります。
１６．６１０ＭＨｚの水晶を入れると、１チャンネルが２８．２１５ＭＨｚで
８チャンネルが２８．３０５ＭＨｚとなりますよ。
つまり、局発水晶の周波数差が分ればＯＫなんですよ〜
しかし・・・・・・。
ユニバースＳＳＢ‐５６００やラファイエットＬＭＳ‐４５などの場合。
AM ・ ＳＳB搭載のCB機、たとえばユニバースＳＳＢ‐５６００などは、
１階のみで局発周波数が１０．０５２５ＭＨｚになっています。
また、ラファイエットＬＭＳ‐４５(８０チャンネル)は、１階 １０．４６６７ＭＨｚで
２階 ２１．３８３ＭＨｚ の水晶が使われています。
上記のように、ＳＳＢ搭載機などは、非常に分りづらい機種があるのも事実です。
このような場合、たいていは、周波数の差が、０．２２５ＭＨｚのタイプでＯＫと思います。
しかし、図面を見たり、無ければ基板内のＰＬＬ ＩＣの型番などを見て、
ネットで検索して調べる事をお勧めします。
でも、簡単に分る方法もある・・・・かな
もともと、付いている局発水晶周波数に近い水晶を入れてみて、送受信周波数の
変化を確認します。
ただし、あまり大きく離れた周波数の水晶を入れると、ＰＬＬがロックしませんから
注意が必要です。
変化量が確認できて、どのパターンかが分ってしまえば、ＯＫですね。
つまり、周波数差が、０．２２５ＭＨｚのパターンだった場合は、局発で変動させた分の２倍、
送受信の周波数が動きますから、各コイル・コアの調整をしないままでは、
ＰＬＬがロックしなくなる場合が多いかも。
周波数の変化量の確認には、ゼネカバ受信機や、周波数カウンターがあると便利です。
ハーモニカタイプのＰＬＬ基板などで、３６ＭＨｚ以上の
水晶が付いている場合など。
このような機種の場合は、局発の周波数変化が、ダイレクトに反映されるタイプです。
変化させたい分の周波数を足した水晶を作ればＯＫとなります。
この場合、周波数の差が、０．４５０ＭＨｚのパターンで考えて下さい。
その他、注意点〜
ＰＬＬ式のＣＢ機では、ほとんどの場合、簡単にチャンネルの歯抜けは直せません。
したがって、２８ＭＨｚ化する場合に、特注する水晶の周波数をちゃんと確認しないと、
２８．３０５ＭＨｚが歯抜けになり、使用できないと言う可能性があります。
また、LoopOSCの発振周波数がずれると、５kHz位は、
すぐにコケてしまいますから、注意してくださいね。
それでは、実際に局発周波数を計算して見ましょう。
まず、何チャンネルを２８．３０５ＭＨｚにするか、決めてください。
この場合、あまり上のチャンネルに２８．３０５ＭＨｚを設定すると、下のチャンネルが
２７ＭＨｚ台にはみ出してしまいますから、注意して下さい。
通常は、８チャンネルか、１２チャンネルに２８．３０５ＭＨｚを設定すれば良いかと思います。
手順� ．船礇鵐優襯轡侫畔�の周波数を出します。
ＦＣＣ規格のチャンネル対応・周波数表から、２８．３０５ＭＨｚにしたいチャンネルの
周波数を探します。
８チャンネルだと ２７．０５５ＭＨｚで、１２チャンネルだったら ２７．１０５ＭＨｚですね。
８チャンネルを２８．３０５ＭＨｚにする場合について
８チャンネル ２７．０５５ＭＨｚから、１チャンネルの周波数 ２６．９６５ＭＨｚを引きます。
２７．０５５ＭＨｚ − ２６．９６５ＭＨｚ ＝ ０．０９ＭＨｚ となります。
この０．０９ＭＨｚに、０．０１ＭＨｚ(１階の４０チャンネルから、２階の１チャンネルまでの開き分)を
足したものが、チャンネルシフト分の周波数となります。
０．０９ＭＨｚ ＋ ０．０１ＭＨｚ ＝ ０．１０ＭＨｚ がチャンネルシフト分の周波数です。
１２チャンネルを２８．３０５ＭＨｚにする場合について
１２チャンネル ２７．１０５ＭＨｚから、１チャンネルの周波数 ２６．９６５ＭＨｚを引きます。
２７．１０５ＭＨｚ − ２６．９６５ＭＨｚ ＝ ０．１４ＭＨｚ となります。
この０．１４ＭＨｚに、０．０１ＭＨｚ(１階の４０チャンネルから、２階の１チャンネルまでの開き分)を
足したものが、チャンネルシフト分の周波数となります。
０．１４ＭＨｚ ＋ ０．０１ＭＨｚ ＝ ０．１５ＭＨｚ がチャンネルシフト分の周波数です。
手順�◆，任蓮⊆，某覆澆泙垢茵�
１階用のLoopOSC水晶 ( ない場合は、上記 (その１) (その２) を参照 ) の周波数を
基にして、考えて行きます。
周波数差が、０．２２５ＭＨｚのパターンの場合。
� 。嘘�用の局発水晶周波数 ＋ ０．６７５ＭＨｚ ＝ Ａ ＭＨｚ ※
�◆�チャンネルシフト分の周波数 ÷ ２ ＝ Ｂ ＭＨｚ
�� Ａ ＭＨｚ − Ｂ ＭＨｚ ＝ ２８ＭＨｚ改造用の水晶周波数となります。
※ ０．６７５ＭＨｚは、０．２２５ＭＨｚを３倍したものです。
ここで、４階分までの周波数を作り出す計算をしています。
周波数差が、０．４５０ＭＨｚのパターンの場合。
� 。嘘�用の局発水晶周波数 ＋ １．３５０ＭＨｚ ＝ Ａ ＭＨｚ ※
�◆�チャンネルシフト分の周波数 Ｂ ＭＨｚ
�� Ａ ＭＨｚ − Ｂ ＭＨｚ ＝ ２８ＭＨｚ改造用の水晶周波数 ( アズマか川崎電波へ注文 )
※ １．３５０ＭＨは、０．４５０ＭＨｚを３倍したものです。
ここで、４階分までの周波数を作り出す計算をしています。
(参考例) チェイサーの場合について
� 。嘘�局発 １５．３６０ＭＨｚ ＋ １．３５０ＭＨｚ ＝ １６．７１０ＭＨｚ (Ａ)
�◆�チャンネルシフト分の周波数 ８チャンネルを２８．３０５ＭＨｚとして ０．１０ＭＨｚ (Ｂ)
�� (Ａ) １６．７１０ＭＨｚ − (Ｂ) ０．１０ＭＨｚ ＝ １６．６１０ＭＨｚ 改造用の水晶周波数
(参考例) マルチモード�兇両豺腓砲弔い�
� 。嘘�局発 ２０．１０５ＭＨｚ ＋ ０．６７５ＭＨ ＝ ２０．７８０ＭＨｚ (Ａ)
�◆�チャンネルシフト分の周波数 １２チャンネルを２８．３０５ＭＨｚとして ０．０７５ＭＨｚ (Ｂ)
�� (Ａ) ２０．７８０ＭＨｚ − (Ｂ) ０．０７５ＭＨｚ ＝ ２０．７０５ＭＨｚ 改造用の水晶周波数
(参考例) ハイゲインＶ�兇両豺腓砲弔い�
� 。嘘�局発 ２０．４８０ＭＨｚ ＋ ０．６７５ＭＨ ＝ ２１．１５５ＭＨｚ (Ａ)
�◆�チャンネルシフト分の周波数 １２チャンネルを２８．３０５ＭＨｚとして ０．０７５ＭＨｚ (Ｂ)
�� (Ａ) ２１．１５５ＭＨｚ − (Ｂ) ０．０７５ＭＨｚ ＝ ２１．０８０ＭＨｚ 改造用の水晶周波数
(参考例) ＷＥＢＣＯＲの場合について
� 。嘘�局発 ３６．３８０ＭＨｚ ＋ １．３５０ ＝ ３７．７３０ＭＨｚ (Ａ)
�◆�チャンネルシフト分の周波数 １９チャンネルを２８．３０５ＭＨｚとして ０．２３ＭＨｚ (Ｂ)
�� (Ａ) ３７．７３０ＭＨｚ − (Ｂ) ０．２３０ＭＨｚ ＝ ３７．５００ＭＨｚ 改造用の水晶周波数
※ 上記の場合は、サトー電気から買った市販品の水晶を使ったので、
実際の計算は、逆に行っています。
こんな内容で、何とか分りますかね〜
計算を逆にして行けば、手持ちの水晶で、３０５が何チャンネルに
なるか、分りますよ！！
ゴラァ〜こりゃ変だろう〜、と言う部分がありましたら
掲示板かメールにて、ご指摘くださいね。
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