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下にスライドして行って、見てくださいね。
CB機 pace8030 PLL回路資料
下の方に、説明を追加してあります。
参考資料 1
下記は、実際の回路とは違います。
もちろん分周比も違いますが、大体の構成は分かるかと思います。
モトローラーのデータから、拾いました。
実際の回路では、基準信号の発振と分周を行う部分は、IC TC5082Pが
使われています。
NOTE 2 (注文)に記載されているように、この回路構成の場合は、
165チャンネルまで拡張できるようです。
165チャンネルが(28.605MHz)となります。
この参考用の回路では、10.240MHzを1/2にした5.120MHzを、
3倍して15.360MHzを作り出し、それをDOWN MIXERに注入しています。
実際の回路では、この部分に36.380MHzの局発があり、DOWN MIXERに
36.380MHzを注入しています。
送信時について考えてみます。
参考用の回路では、PLL出力周波数と10.695MHzを足して目的の周波数を得る
+ヘテロになっていますね。
pace8030の実際の回路では、PLL出力周波数から10.695MHzを引いて
目的の周波数を得る−ヘテロになっています。
この辺の周波数の使い方の違いがありますが、上記参考用の回路で、
かなり理解できると思います。
参考資料 2
資料と、pace8030の実機を基にして、PLL系統図の手直しをしてみました。
CB帯の系統図になります。
上記は、周波数などの、ちょっとした手直しで、TSSの申請用に使えます。
しかし、内容を理解していないと、TSSからの質問に答えられません。
PLL式のCB改造機の保証認定を出すと、最近は必ず、電話か書類にて、
改造内容の説明を求められます。
TSSの申請用系統図は、気が向いたら書いてUPしておきますね。
それから、PLLの系統図は、こんなに詳しく書かなくてもOKです。
説明のため、受信回路の部分も書いていますが、TSSの申請時には不要となります。
pace8030のPLLは、ICを3個組み合わせて作られています。
また、Divide-by-N カウンターも、2個のICにまたがって構成されています。
このようなタイプのPLLは、クリスタルシンセサイザー式からPLL式に移行する
初期のタイプではないかと思います。
局発やミキサー部分のトランジスターは、型番が違っているかも知れません。
しかし、動作的に問題がない「同等品」であれば、TSSの申請時に
問題となる事はありません。
各 IC の動作について、少し説明してみますね。
MC14568B について
この IC の中には、「 PHASE COMPARATOR 」 と「 カウンター D1 」 及び
「 4-BIT プログラマブル カウンター D2 」の3つが入っています。
IC の足15ピン(CTL)を Hi にするか Lo にするかで、動作を選択できます。
CTLは、Loになっていますので、モトローラーデーターの1ページ目の下に記載がある
CTL LOWの動作になっています。
「 PHASE COMPARATOR 」は、「 PHASE DETECTOR 」と同じと思って下さい。
簡単に説明すると、基準となる周波数と、実際に発振させている周波数を
比較して、ズレの分だけ出力電圧を調整する回路です。
ここで調整された電圧で、VCO(電圧制御発振器)の発振周波数を決定しています。
「 カウンター D1 」は、IC の足10ピン(F)と11ピン(G)の組み合わせにより、
分周比を選択する事ができます。
10ピン(F)と11ピン(G)共に、基板の0V(GND)に落ちていますから、
信号的に Lo ということです。
信号的に Hi は 1 で、Lo は 0 であらわします。
モトローラーデータの1ページ目に記載がある、TRUTH TABLE を見ると
分周比は4と言う事が分かります。
何の事はなく、受け取った周波数を÷4するだけです。
「 4-BIT プログラマブル カウンター D2 」ですが、これは IC のMC14526と
カスケード接続されています。
このMC14526 も、プログラマブル カウンターです。
ちょっとここで、MC14526 の話もしてしまいますね。
この MC14526 ですが、プログラム入力がP0〜P3までの4つしかありません。
チャンネルセレクター基板を見てもらうと分かりますが、基板の記号A、B、C、D から
各プログラム入力ピンに、つながっている(桁)までを受け持っています。
この桁の考え方ですが、スイッチが Hi=1 か Lo=0 かの、二進数で考えます。
A⇒ P0=1、 B⇒ P1=2、 C⇒ P2=4、 D⇒
P3=8 の桁を受け持っています。
しかし、実際の N は、128〜172まで必要ですから、この IC だけでは、分周比が
足りません。
そこで、MC14568B の中にある「 4-BIT プログラマブル カウンター D2 」と
組み合わせて(カスケード接続)、カウンターとしての桁数を確保しているんです。
話を「 4-BIT プログラマブル カウンター D2 」に戻しますね〜。
このカウンターも、プログラム入力がP0〜P3までの4つしかありません。
E⇒ P0=16、 F⇒ P1=32、 P2=64、 P3=128
の桁を受け持っています。
P2=64 は、常時Lo P3=128 は、常時Hi となっています。
この2つ組み合わされたプログラマブルカウンターは、入ってきた周波数を
チャンネルセレクターで指定された数値 ( N ) で割り算するだけです。
TC5082P について説明します〜
詳しくは、下記のOMさんの資料を参照して下さいね。
この IC は、基準周波数となる10.240MHzの水晶発振と、分周を受け持っています。
8ピンからの出力( 1/256 )は、MC14568B の9ピン(C1)に接続されています。
9ピン(C1)は、上記にある「 カウンター D1 」の入力です。
つまり、2つの IC の組み合わせで、10.240MHzを÷1024 している訳です。
TC5082P も、7ピンに( 1/1024 ) の出力を持っています。
しかし、MC14568B 入力時に、必ず「 カウンター D1 」を通す関係から、
やむなく、このような形を取っているようです。
ここまで、書きましたが、分かりずらいなーと思います。
間違いや、あまりに変な部分がありましたら、お知らせください。
PLL発振器の基礎について説明している、marsugaiさんのホームページ (リンク切れ)
ERECTRONICS SHELVES [趣味の電気工作]ホームページより、TC5082Pの説明へ(リンク修正)
JA3KPAさんのホームページより、TC5082P使用回路例の説明へ(リンク修正)
MC14568Bのデータ(海外のサイトだと思います。)
MC14526Bのデータ(海外のサイトだと思います。)
少しでもお役に立ったでしょうか。
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