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下にスライドして行って、見てくださいね。 2009.07.30UP   2009.08.01追加&訂正  2009.08.02画像追加

FT-817 ND の送信出力が出なくなりました。
うわさ通り、ほんとに突然、ファイナルが飛んでたんですね〜


2ちゃんねる掲示板で、かなり前からスレッドも立っていたし、
ファイナルが飛んだ局のホムペやブログなんかも、見ていたのですが・・・。

いや〜、ほんとに何の前触れもなく、飛んでました。
ファイナルが飛んだ瞬間に、立ち会った人はいないようです。(マジ?)
他のブログでも、「 人知れずいつの間にか飛んでいる。 」などと書かれています。

連続送信とか、過負荷を掛けていた訳でもないし、SWRが悪かった訳でも、
改造して出力を上げていた訳でもなく、 ド ・ ノーマルでお亡くなりになりました。

交信には、ほとんど使っていませんから、送信時間の合計は、おそらく 3〜4時間位かと思います。
他局の修理費用を参考にすると、ファイナル交換に、1万5千円位かかりそうです。

飛んだものは、しょうがありませんので〜

アマチュアらしく、 応急処置 & ファイナル交換に
チャレンジして見たいと思います。

作業前の注意事項について。

FT-817 ND の内蔵バッテリーや、外部電源は取り外しておく事。

正常なファイナル基板を取り外して、同様に実験する場合は、
人体アースを取る等して、静電気の除去対策をしてから実験する事。

ハンダゴテは、最適なW数の物を使用して、部品などを、過度に過熱しないようにする事。     
(今回使用したハンダゴテは、セラミックヒーターで 40W の物です。)

ファイナル基板の取り外し方について。    

下記が、ドライバーとファイナル廻りの回路になります。
の付いている部分の配線を、ファイナル基板から取り外して下さい。

配線をつまむのに、ピンセットが必要です。



配線を外した後、2本のネジを外すと、ファイナル基板が外れます。
シリコングリスは、綺麗に拭き取りましょうね。



取り外した、ファイナル基板です。
ほとんど左右対称の部品配置で、プッシュプルになっているのが分かりますね。



ファイナル基板の裏側です。
この金属部分が、ダイキャストのシャーシに密着して、熱を逃がしています。
もう少し、接触面積が広くても良いのでは??と思うのは、自分だけでしょうか。



下記の赤
の部分が、FET の焼けた部分です。
この パワーFET は、取り外すのが大変そうですね。



次は、ファイナルをスルーして、取り合えず使えるようにする
応急処置的な改造方法の説明に行きますね〜

ファイナル基板を外さなくても、この改造は出来ますが、ファイナル基板へ
供給されている電源などの配線は、外しておいた方が良いと思います。    

の付いた、フェライトコアに巻いてある同軸を外して、画像のようにハンダ付けします。
これは、ファイナル部分をスルーして、ドライバー段の出力を、フィルター回路に接続する処理です。

の部分は、ファイナルに、(+)電源と、バイアス電流を供給する配線なので、
他の部分に接触しないように、注意が必要です。



ハンダ付け部分の詳細です。
芯線どおし、アミ線どおしで、ハンダ付けすればOKです。

熱をかけすぎると、同軸の芯線が解けますから、手早くハンダ付けします。
本体のカバーを取り付ける前に、テープなどで絶縁処理して下さい。



さっそく、送信テストして見ました。

周波数は、28.355MHz、終端型電力計でテストした結果です。

ドライバー段からの出力だけでも、AMキャリアで 0.25W 位、
変調ピークで 0.5W ほど出ています。
しかも、しっかりとプラス変調になっています。(謎)

FM だと、最初から 0.5W、 SSB だとピークで 1W 近く出ました。

この電力計は、旧式の物で、レスポンスが悪いので、
実際は、もっとピーク電力が出ているはずです。




ドライバー段は、RD01MUS1 と言う FET が、2個、単純にパラレル接続で使われています。
データシートから見ると、もっとパワーが出せる FET のようですね。
参考資料 ⇒
三菱のデータシート


上記のファイナル ・ スルー改造は、移動運用などで、ファイナルが飛んだ時の、
応急処置として使えると思います。
さらにQRPになりますが、運用出来ないよりは、ましかと思います。

移動運用時には、何が起こるか分かりませんから、
ガス式のハンダゴテなどの装備は必要ですね。

これで、ファイナルは、二度と飛ばないんで (って、もう付いて無いだろ〜)
自分は、このままでもOKなんですが・・・・(笑)

ファイナル部分は、広帯域リニアになっているだけなんですよ。
このまま、外付けでHF帯などのリニアを使用するのも、ひとつの手ですね。

また、外したファイナル基板が付いていた空きスペースに、
1石のリニア基板を作って取り付けるのも、いいかなぁ〜なんて、妄想しています。


ファイナル基板の修理は、そのうちUPして見たいと思います。

現行のファイナル FET は、RD07MVS1 ですが、さらに改良されて性能の良くなった
RD07MUS2B が販売されているようです。
サンプル価格は、¥350-  ( 業販価格とは思いますが、こんな値段なのね〜。 )

参考資料 ⇒
EDN japan の記事

初期型のFT-817 に使われているファイナルFET が、サトー電気で
特価品として、販売されています。
2SK2975 1ヶ \1365- (上の価格を知ってしまうと、かなり高く感じますね。)

参考資料 ⇒
サトー電気 (特価品のページをクリック)


取り合えず、ファイナル基板の FET を外して見ました。2009.08.01追加

FET の外周に盛ってあるハンダを、ハンダゴテ と ハンダ吸い取り器で取り除きました。
しかし、ぜんぜん基板から外れません。(汗)

放熱板と接している FETの底面が、ハンダ付けになっているのか?(謎)
100W のハンダゴテで、FET ごと加熱してみたり、底面の放熱プレートを
かなり加熱したりして見ましたが、外れません。

仕方なく、穴あけ時のセンター出しに使う、オートポンチで、FET を砕いて壊し、
何とか取り外しました。

結果としては、やはり FET の底面もハンダ付けされていたようです。
放熱プレートが、熱を奪うので、ハンダが剥がれない。

取り外す時は、オートポンチなどで、最初から砕いてしまうのが良いようです。

まずは、1個だけ外して見ました
。 
2009.08.01追加


取り外し部分の拡大画像。 
2009.08.01追加


パワーFET や、パワートランジスタ を砕いて外す場合ですが、
かなり有害な物質が含まれている場合があります。(ベリリウムなど)

使い捨ての、紙ツナギ、マスク、ゴーグル、ゴム手袋を着用して、
屋外にて、体は風上側で作業するようにして下さい。


FET を砕くのに使用したオートポンチ。 このように、上から押し付けると先端の衝撃で破壊することが出来ます。 2009.08.02追加



オートポンチ使用時の拡大画像 
2009.08.02追加
FET 廻りのハンダを、十分に取り除いてから作業して下さい。                                                               



ファイナル FET の取り付けは、そのうちね〜。

市販されている ファイナルFETは、購入してあるんですが、
やる気が出ないんで、そのうちハンダ付けします。
 
2009.08.12追加



単にSG代わりで使用している為、ファイナルが無くても
問題がないんですよ。 見てる方、すみません。 そのうちね!!
2009.08.12追加



最後に。

再現性が良く、誰にでも簡単に出来るように、実験してみました。

厳密には、ドライバー段の出力と、フィルター回路の接続について、
不要な部分の取り外しや、マッチングなどを考慮する必要があると思います。

実験として行っていますから、真似しても良いですが、
すべて、
自己責任でお願いしますね。

ファイナル無しで、恒久的に使用する場合は、設備の変更申請が必要になりますので
注意して下さいね。 ( フタを開けて、中をよく見ないとバレませんけど・・・ )

皆さんが実験した結果や、その他の情報お待ちしています。

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