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UNICOM UX-502 27MHz （29MHz） 2021.07.27 新規ＵＰ
1978年発売（無線機MUSEUM参照）の無線機ですから、2021年現在 の時点で、発売から 43年以上経過しています。
摩訶不思議な機種だと思います。
アマバンド用の物でも、何種類かのバージョンがあるようです。
CBバンド用の物もあり、昔々に海外（東南アジア）で、売られていたようです。
今回、入手した物は、なんと、CBバンドの物でした。
（ A ch ） 27.370 〜 27.760MHz （ B ch ） 27.770 〜 28.160MHz
Loop OSC は、Ach が、36.625MHz で、Bch が、37.025MHz でした。
基板にも、この周波数が印刷してありましたので、以前の使用者が
改造して CB帯になっていると言う事ではないようです。
東京すわんさんのサイト ⇒ 27MHzから29MHzに出る謎のFM電波 の記事を参照。
輸出仕様 の物と思われる、製品の記事です。
70年代で遊ぼう Together dream... 様のサイト ⇒ UNICOM UX-502だと思うのであるが...
周波数をアマバンド帯にする為、Loop OSC の周波数を変更して対処しました。
PLL-IC の分周比を変更するだけで、対処出来る可能性もあるかも。
※ フロントパネルや 筐体は、電菱の FM-6、FM-10 と同じ物だそうです。
ネット検索で見つけた当時のカタログです。 2021.12.08 （追加）
UNICOMと言うブランド名になっていますが、電菱だったのですね。
電菱ブランドで発売した、FM-6、FM-10 などとそっくりな理由が分かりました。
ネット上で検索しても、UX-502 の回路図や系統図がヒットしませんでしたが
参考資料として、下記の物を見つけました。
※1 PLL-IC SM5107 の資料としては、SBE Cortez40 の回路図などが役に立ちました。
CB Tricks.com
※2 PLL-IC SM5107 のピン配列 資料など。
WIN Transceiver
※3 AN103（TA7310P） のピン配列 資料など。 OSC発振 ＆ ミキサー ＆ バッファー
CB Tricks.com
※4 TA7063P の資料。
データシート
※5 HA1366WR の資料。 AF アンプ 出力 5.5W
データシート
※6 TA7061AP の資料。 FM-2nd IF アンプ
データシート
回路構成を把握する為、『 秘儀 基板透視の術 』 （笑） を発動して見たのが、下記の画像です。
基板の裏から光を当てると、部品同士のつながりが見えますから、かなり分かり易くなります。
下記の画像は、パターンを、上から透視したようにする為、画像を反転させた物です。
上の画像で、部品の裏側で隠れているパターン部分は、この画像で確認して、回路の概略を把握します。
部品の配置や、回路構成は、輸出用のCB機と ほぼ同じなので、分かり易いです。
特徴としては、1st-IF と、2nd-IF のフィルターが、贅沢にも ２段重ねで使用されています。
基板には、UX-502 の記載がありました。
【 PLL部と 周波数について 】
PLL-IC ですが、SM5107 が使用されています。
リファレンスOSCの周波数は、一般的な 10.240MHz です。
アマバンド用の正規品ではなかったため、Loop OSC の周波数や、分周比などが
皆さんの物と、違いがあるかもしれません。
また、輸出用や、アマバンド用の物でも、実装周波数のバージョン違いがあるようです。
（日本 国内向け）
� �Ach） 28.520〜28.920MHz （Bch） 29.020〜29.420MHz
�◆ �Ach） 28.910〜29.300MHz （Bch） 29.310〜29.700MHz
�� （Ach） 29.010〜29.400MHz （Bch） 29.410〜29.800MHz
（海外向け）
� �Ach） 27.520〜27.920MHz （Bch） 28.020〜28.420MHz
�◆ �Ach） 27.370〜27.760MHz （Bch） 27.770〜28.160MHz （今回入手の物）
【 PLL 受信時の動作 】
（Ach） Loop OSC周波数 ⇒ 36.625MHz VCO周波数 38.015〜38.455MHz N ＝ 144〜183
（Bch） Loop OSC周波数 ⇒ 37.025MHz VCO周波数 38.465〜38.855MHz N ＝ 144〜183
VCOの周波数が、受信時の 1st-Mix 用の周波数となります。
【 PLL 送信時の動作 】
送信時も、VCOの周波数は、そのままです。
10.695MHz OSC の出力と、VCOの周波数を混合して、送信周波数を作り出しています。
【 受信部の調整 】
受信コイル コアの調整は、RX1 〜 RX2 の順番で、Sメーターの振れが最大になるように調整します。
RX3 〜 RX5 は、1st-IF 〜 2nd-IF のコイルです。
あまりにも感度が悪い場合などに、調整して見て下さい。
【 送信部の調整 】
送信コイル コアの調整は、TX1 〜 TX4 の順番で調整します。
可能であれば、スペアナなどの測定器で見ながら調整して下さい。
※ 送信部 ミキサーコイルの同調が外れていると、スプリアスが出やすくなります。
変調が浅い場合などの改善は、マイク入力直後にある、電解コンデンサ（カップリングコンデンサ）の
容量を大きくする等で対応します。
IDCやリミッターの後にある、FM変調 占有帯域幅 調整VRは、むやみに廻さないことをお勧めします。
±5KHz の規定値に、占有帯域幅を調整しているVRなので、動かすと設定値から外れてしまいます。
調整に失敗すると、ガバガバのワイドに設定してしまう可能性もあります。
占有帯域幅の調整は、マイク入力からTGで規定の信号を入力して、スペアナ等で帯域幅を
確認しながらの調整となります。
【 周波数の微調整 】
周波数カウンターなどがない場合は、Loop OSC 以外の トリマーコンデンサは、触らないで下さい。
10.695MHz や、10.240MHz のOSC周波数は、ぴったりに合わせる必要があります。
送受信周波数を合わせるには、Ach や、Bch のLoop OSC にある トリマーコンデンサを調整します。
【 送信機 系統図 ＆ PLL系統図 】
基板のパターンから、回路を把握した為、記載内容に、間違いがある場合もあります。
参考程度に見て頂けましたら幸いです。
パワコン回路など、記載しなくても問題ない部分は、省略してあります。
Loop OSCの周波数や、分周比Ｎ などは、皆さんの手元にある 実機に合わせて書き換えて下さい。
※ UNICOM UX-502 は、JARD の、スプリアス確認保証可能機材リストに記載がありません。
下記の VCO ですが、上記 系統図の AN103 に含まれます。
保証認定時に、問題は無いと思いますが、太線で枠取りして、1/2、2/2 等の記載をすれば分かり易かったかなと思います。
【 スプリアス簡易測定のデータ 】
（9KHz〜1GHz VBW 5KHz）
100MHz より高い周波数は、問題ないようです。
（9KHz〜100MHz VBW 1KHz）
スプリアスが出ている周波数帯域を測定。
（Span 40MHz VBW 1KHz）
2021年現在 の時点で、製造から 43年以上経過しています。
現在の新スプリアス規格に 適合してしまうのが凄いですよね。
下記は、「 20171126_新スプリアス JARD.pdf 」より引用し作成しています。
送信出力が 10Wの場合、スプリアスは、基本波の搬送波電力より 53dBm以上 低い値であれば良いようです。
【 27MHz ⇒ 28〜29MHz帯 に直しました。】
ジャンク箱の中にあった水晶を使用して、Loop OSC の周波数を変更しました。
CB機の、ナサ系 親石水晶などが、使用できますが、CB機のように 下の桁が 5KHz
になってしまいます。
（Ach） Loop OSC周波数 ⇒ 37.900MHz 送受信周波数 28.645 〜 29.035MHz
（Bch） Loop OSC周波数 ⇒ 38.275MHz 送受信周波数 29.020 〜 29.410MHz
受信感度 ＆ 送信出力 は、CB帯に合わせてあったので、29MHz帯で再調整しました。
オークションで、『 電源投入のみ確認。』 とか、『 動作未確認。』 などの記載がある UX-502 は、
今回のような、輸出用 CB仕様 の物が含まれているかもしれませんね。
ユニコム純正のマイクも付いてきたのですが、なんと、ロック付きのメロディーマイクでした。（笑）
さすが、CB仕様だな〜と、思いました。
【 2021.08.19 追記 】
（ 画像は、70年代で遊ぼう Together dream... 様のサイトより 拝借しています。）
海外輸出仕様 と思われる物です。 27〜28MHz BAND FM となっています。
また、製品名も、MODEL PLL-80T と別名になっています。
今となっては、稀少な物ですね。
【 2021.08.21 追記 】
（ 画像は、ネット検索でヒットした物を 拝借しています。）
製品名が、COMTRONIX - FM80 となっています。
輸出仕様でしょうか？
同型機なのに、数種類の名前があり、また周波数のバージョンも、いろいろとありすぎです〜。
（ 画像は、ネット検索でヒットした物を 拝借しています。）
基板も UX-502 と、ほぼ同じだと思われます。
（ 画像は、ネット検索でヒットした物を 拝借しています。）
上記の記載内容を参考にして、保証認定などを行う場合は
自己責任にてお願い致します。
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