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コメット UHV-9 2021.03.16 (2022.07.22 更新)
HF ( 3.5, 7, 14, 18, 21, 28MHz帯 ) 50MHz, 144MHz, 430MHz 帯
9バンドが運用できると言う事で、購入して見ました。
価格は、アマゾンで、14,190円(税・送料込み)でした。
中部特機産業さんが販売している物が、初回限定版ラジアルキット付き
だったので、そちらを購入しました。
2023年10月時点での価格は、アマゾンで22,600円(税・送料込み)となっていて
かなり値上がりしているようです。(2023.10.31追記)
2階のベランダ手すりに、『 マスプロ電工 伸縮型サイドベース SB32K51 』 を
使用して取り付けました。
ラジアル(アース)は、ベランダのアルミ製手すり + ラジアルキットを使用しました。
見てわかる通り、短縮コイルが上に集中していますから、風が吹くとかなり揺れます。
赤丸の部分は、パッチンコアを4個使用した、コモンモードフィルター モドキ です。
( 改善前の画像 )
アマゾンのレビューを見ると、『 SWRが落ちなくて使えない。』 などの書き込みがありましたが、
自分の設置環境では、50MHz帯を除いて、問題なく使用できそうです。
【 調整方法 】
組み立てただけの、未調整の状態だと、各HF帯の共振点は、アマバンドから下の周波数に外れています。
つまり、オフバンドに共振点があります。 (取説にも記載があります。)
従って、オフバンドで送信出来ない アマ機 + SWR計だけでの調整方法だと、慣れていないと手こずります。
手探りで共振点を調整する場合は、『 調整エレメント 』 を取り外して、代わりに同じ 太さ&長さ の針金などを取り付けて
バシバシ切り詰めて追い込むのが良いと思います。
ある程度、共振点がつかめたら、正規の調整エレメントに取り替えて再調整すれば、エレメント切りすぎの失敗を防げます。
アンテナアナライザーや、Nano VNA を用いて、SWR値を測定しながら調整すると楽が出来ます。
下記のVSWRのグラフは、NanoVNA + NanoVNASaver(PCソフト)を使用して測定表示させた物です。
PCの大きなモニターで、SWR測定の設定 & 結果が見られるので良いですよ。
【 各バンドのSWR 測定結果 】
3.5MHz帯のSWR特性です。 SWRの実用範囲を、2.0以下として考えても、帯域幅が狭いです。
短縮率が高いので、しょうがないですよね。 コイル的に言うと、Qが高いって事でしょうか。 (2022年07月21日の測定画像)
7MHz帯のSWR特性です。 SWRの実用範囲を、2.0以下として考えても、帯域幅が狭いです。
こちらも、短縮率が高いので、しょうがないですね。 (2022年07月21日の測定画像)
14MHz帯のSWR特性です。 (2022年07月21日の測定画像)
18MHz帯のSWR特性です。 (2022年07月21日の測定画像)
21MHz帯のSWR特性です。 (2022年07月21日の測定画像)
28MHz帯のSWR特性です。 28.855MHz〜29.300MHz も、何とか実用範囲に収まっています。 (2022年07月21日の測定画像)
50MHz帯のSWR特性です。
これほど ダメな原因は、アンテナポールに沿わせて取り付けた、コモンモードフィルター モドキや
同軸ケーブルの取り回しなどが原因だと思われます。( 改善前 の画像 )
コモンモードフィルター モドキ の取付位置と、同軸ケーブルの取り回しを変更した結果
下記のように、SWR値が改善されました。( 改善後 2022年07月21日の測定画像 )
144MHz帯のSWR特性です。
実用範囲内に収まっています。 (2022年07月21日の画像)
430MHz帯のSWR特性です。
フラットで、問題ない範囲に収まっています。 (2022年07月21日の画像)
50MHz帯のSWRが落ちない原因ですが、下記も一因だったと思われます。
ラジアルとなるアンテナポールに、同軸ケーブルとパッチンコアが密着しています。
( 改善前 の画像 )
50MHz帯などのSWRを改善する為、下記のように、パッチンコアの位置と、同軸ケーブルの取り回しを変更しました。
当初は、コアを4個手摺に移設したのですが、HF帯などのSWR値が悪化しました。
試行錯誤した結果、アンテナ直下を1個にして、残りを手摺に移設する形にしたら、SWR値が改善されました。
( 改善後 の画像 2022年07月21日の画像 )
【 皆さんも、9波の使用だと、50MHz帯がキビシイのでしょうか? 】
メーカーさんの取説を見ると、9波で使用する場合、SWRが落ちにくいバンドがある、と記載されています。
その SWRが落ちにくいバンドが、自分の場合は、50MHz帯だったようです。
SWR値を改善する為、50MHz帯用ラジアルキット(ロッドアンテナで同調させるタイプ)が、発売されているくらいなので
50MHz帯のSWRが落ちにくいのでしょうか。
取説には、出来るだけ、SWRを良好に調整した後、アンテナチューナーを併用する事をお勧めしますと
記載されていました。
9バンドで使用できるアンテナなので、帯域幅がとれないとか、多少SWRが高いなどの欠点は、しょうがないと思います。
購入時の価格は、14,190円でした。 1バンドあたりの単価は、約1,550円です。
そう考えると値段も安いし、大きなアンテナを使用できない、アパマンハムには、オススメですね。
【 ラジアルについて 】
ラジアル線(アースの面積)ですが、とにかく、これでもか、と言うくらい設置して下さい。
ベランダのアルミ製手すり +1.25sq 電線 5m長の物を 16本、ラジアルとして設置しました。
ラジアル線ですが、まっすぐに伸ばして設置するのは、NGのようです。
ごちゃっと、1箇所にまとめた方が、SWRが落ちると、ラジアルキットの取説に記載されていました。
【 注意点など 】
給電部からの同軸ケーブルを、アンテナのラジアルとして動作するポールや、ステーに、長々と密着させると、SWRが落ちません。
垂直ダイポールアンテナの、ラジアルエレメントに、同軸ケーブルを密着させているような状態になるからです。
アマゾンのレビューを見ていたら、『 ポールを使用して高く上げたら、SWRが悪化して、使用できなかった。』
と言う書き込みを見つけました。
アンテナのラジアルとして作用する金属ポールに、同軸ケーブルを長々と密着して沿わせていたら、そりゃダメですよね。
【 雨天時の SWR 測定結果 】
雨天時に、SWRを測定したら、思ったよりも共振点が変動していました。
アンテナのコイル部分などに水滴が付着すると、同調周波数が、低い方向に移動します。
その為、全天候で使用するには、アンテナチューナーの使用が必須となります。
3.5MHz帯のSWR特性です。 大きな変化はありません。
短縮コイルが垂直取り付けの為、水滴付着の影響が少ないのだと思われます。(2022年07月22日の測定画像)
7MHz帯のSWR特性です。 共振点が、かなり移動していますが、まだバンド内に収まっています。(2022年07月22日の測定画像)
14MHz帯のSWR特性です。 共振点が、オフバンドまで移動しています。(2022年07月22日の測定画像)
18MHz帯のSWR特性です。 共振点が、オフバンドまで移動しています。(2022年07月22日の測定画像)
21MHz帯のSWR特性です。 共振点が、オフバンドまで移動しています。(2022年07月22日の測定画像)
28MHz帯のSWR特性です。 共振点が移動しましたが、バンド内に収まっています。 SWR値が少し悪化しています。(2022年07月22日の測定画像)
50MHz帯のSWR特性です。 元々、共振点が明確ではない為、変化はありますが、よく分かりません。(2022年07月22日の測定画像)
144MHz帯のSWR特性です。 SWR値が、少し悪化しています。(2022年07月22日の測定画像)
430MHz帯のSWR特性です。 ほとんど変化はありません。(2022年07月22日の測定画像)
雨天時でも、必ず上記のような結果になるとは限りません。
参考程度にご覧ください。
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