PLL分周比 Ｎ 変更による28MHz改造
下記の改造方法により、水晶などの部品代をかけずに、28MHz改造が可能です。
PLL-I C のピン足、 ７ピン ⇔ ８ピン に接続されている配線を、入れ替えるだけです。
下記の画像のように、基板のパターンを、2箇所カットしてから、配線を追加して下さい。
基板のパターンカットを忘れると、＋5V ラインがショートします。
実際の配線（Colt MKY-8000 の場合）
赤線が、+5V ライン 黒線が、0V ライン
配線しただけでは動作しません。 2箇所の基板パターンカットも忘れずに。
上記のように、分周比を変更してやると、下記の様な周波数の構成となります。
STD ⇒ 28.245 〜 28.685MHz 、 Xch�侠� 28.695 〜 29.135MHz
Xch�帰� CB帯にはみ出す為、使用不可です。（PLLがロックしないかも。）
10.1725MHz の水晶は、取り外して下さい。
１チャンネルが、28.245MHz なので、そこから下も使いたい場合は、
Loop OSC の水晶交換で改造した方が良いかと思います。
【 画像1 】 調整用の画像です。
調整は、バンド切り替えスイッチ、STD の位置で行って下さい。
PLL 部の調整
PLL の考え方や周波数構成は、PTBM049AOX 系基板の28MHz改造調整 に記載されている
TOMCAT40 のPLL系統図を参照して下さい。
部品の配置は違いますが、PLL 回路の構成は、PTBM049AOX 基板と同じです。
ただし、参考にする場合、コイル名などは違いますから、ご注意願います。
分周比変更の場合、VCOの周波数が、約1.3MHz 高くなります。
VCOのコアを回して、上げるようになります。
この時、VCOコアを動かした後、必ずMIX コアと、BPF1 コアの同調も取って下さい。
VCO ⇒ MIX ⇒ BPF1が、PLL回路です。
MIX コイルは、ミキサー後にある同調コイルですが、コンデンサで、BPF1 と接続されています。
MIX コイル と BPF1 コイルで、38MHz の バンドパスフィルターを構成しています。
送信部の調整
PLLがロックすれば、ある程度、送信出力が出るようになると思います。
MIX 〜 BPF1 〜 BPF4 ⇒ TX1 〜 TX3 の順番で、繰り返して調整します。
チャンネルを、1〜40 と切り替えて、送信出力が安定して出ていれば、PLLがロックしています。
途中で、出力が出なくなる、又は極端に出力が低くなる場合は、
再度、VCO ⇒ MIX ⇒ BPF1 を調整します。
BPF2 〜 BPF4 は、28MHz バンドパスフィルターとなります。
受信部の調整
受信は、感度が最大になるように、RX1〜RX7 まで調整します。
弱い信号を受信しながら、Sメーターが最大になる点に調整します。
信号が受信できない場合は、受信音のノイズ（ザー音）が大きくなる点に調整します。
その他 1
T1 は、ループOSCの2逓倍コイルと思われます。
このコイルは、調整不要です。
バンド切り替えスイッチと、水晶の関係は、下記のようになります。
Xch�� 10.1725は、20.345MHz（−40チャンネル）
STD 10.2400は、20.480MHz（FCC40チャンネル）
Xch�� 10.3525は、20.705MHz（＋40チャンネル）
受信部分は、間違いないと思いますが、PLL回路の部分で、
裏側の基板パターンと、部品が見えない部分があった為、間違っていたらすみません。
（ 注意 ）
最終的には、良くマッチングの取れた、２８ＭＨｚ帯のアンテナを接続して、
各コイルを調整して下さい。
ダミーロードの調整だけだと、２８ＭＨｚ帯以外も含む、スプリアスの
出力ＭＡＸに調整してしまう可能性があります。
出力も最大限に出したい所ですが、ＳＷＲが良好になるように、
各コイルを調整して下さい。
ダミーロードは、共振性の無い純粋な負荷です。
出力に、どのような周波数が含まれていようとも、吸収してしまいます。
アンテナは、特定の周波数に共振しますから、それ以外の周波数が
含まれていた場合は、反射波となります。
つまり、スプリアスが多く含まれていると、ＳＷＲが悪くなります。
高価なスペクトラムアナライザーなどの測定器が無くても、アマチュア的な
工夫で、少しでもスプリアスを減らすように調整しましょう。
その他 2
回路の把握に使用した画像です。 上から透視したパターンになるように、画像を反転させています。
【 画像1 】 の部品配置と見比べて、パターンを追いかけて、回路構成を調べていきます。
下記の画像だと、黒テープに隠れている部分や、水晶に隠れている部分のパターンなど、不明な部分も出てきます。
表側の画像でも、配線の陰になり、見えない部品があると、その箇所も不明となります。
画像のように、コイルの箇所を、枠取りすると、かなり分かり易くなりますよ。
調整箇所だけ判明すれば良いので、コイルから出たパターンの流れから、大体はすぐに分かります。
VCOやMIXコイルなどは、使用されているミキサーIC のピン足から特定して行きます。
改造マニア ？ の人たちは、皆さん同じような事をしているのではないでしょうか。
回路図や資料が無い場合は、このような作業が必要となります。
実際に、CB機を見ることが出来れば、画像だけでの判断よりも、かなり楽だと思います。
無線機店に、改造を依頼すると、かなりの費用がかかりますが、このような手間がかかれば、納得ですよね。
上記を参考にして、28MHzに改造する場合、自己責任にてお願い致します。
不明な点、間違いなどがあれば、ご連絡下さい。
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